血塗れな手
朝、血糖値を測るために手に針を刺そうとした時。
「ん?」
異変に気付いた。
視界に入ったのは、どす黒い赤で染まった左手。
さっきトイレに行った時、生理は始まってなかった。
(何の血だろう?)
考えても解らない。
鼻血かもと思い鼻をかんだが、何ともない。
よく考えたら血で汚れてるのは親指と人差し指だ。
鼻に入れるような指ではない。
考えながら顎に手をあてる。
「え?」
有り得ない感触に驚く。
何か固い感触が指に触れた。
指で軽く撫で、固い物の破片を見た。
「…かさぶた?」
続けて固い物が取れた周辺を撫でてみる。
まだ固い物があった。
「…まさか…」
思い当たる節はある。
「寝惚けてニキビ潰した…?」
最近肌の手入れをサボっていた代償だろう。
寒い時は乾燥肌で。
夏場は出来物で荒れるのが自分の肌の常なのだから。
しかも、サイドの半端な長さの髪が毛穴を刺激するのか、決まって毛先が当たりやすい部位が荒れる。
「…あ、血は止まってる」
消毒綿で傷口を拭きながら、ポツリと呟いた。
今日起きた、ウソのような本当の話。
小説風に書いてみましたww
↑誰得っていう。